H16年度 第1回企業訪問


(株)大亀製作所  大亀 丘朗さん

2004年10月14日(木)14:30〜


会社について

 会社創業は昭和6年です。松山でおじいさんが鋳物屋を始めたのがきっかけです。当時から井関さんと一緒に農機械を始めました。
 昭和29年合資会社へ、昭和47年には現在の丹原工場へ建設着手しました。
 昭和50年には工場が完成し株式会社へ組織変更しました。
 又、昭和の終わりごろから農機械の製造だけでなく自動車部品の製造へシフトチェンジしていきました。


生産品目について

 汎用エンジン・井関の油圧切替バルブ・自動車用部品・乗用車用のトーショナルダンバー<震動防止部品>は全体の70%のシュアを持っています。
 又、自動車部品に関してはトヨタ・ホンダ・マツダ・スズキ等ほとんどのメーカーに部品提供をしているんです。


工場案内

 平成6年に自動鋳物設備を設置(約3億円の設備)非常に大きな工場でした。
 年商は製造で24億円(前期)物販に換算すると約5倍の100億円の規模というからその台所は息をのむばかりで圧倒されました。


質疑応答

Q:自動車ギアなどは丈夫な材質が必要なのではないですか?

A:鉄が90数%後はシリコン1%カーボン数%の様な組み合わせによりしっかりした物を作ります。

Q:自動車部品のシェアを各メーカーそれぞれ取引が高いのには秘密があるのですか? また特許など取っているのですか?

A:いいえ。ただ安いからです。とにかく価格競争で勝っているのです。

Q:鋳造の欠陥の割合は何%ですか?

A:ひどい時で全体売上げの2%の返品が有ります。
しかし材質的にはまた再利用します。不良品のほとんどは会社内の検査により見つかります。
当然、全部の商品の検査にはコストが掛かりすぎる為、抜き取り検査をしています。
不良品の一番多いケースは「砂が入っている」次に「形がおかしい」の順です。

Q:昔、お爺さんの時代は大砲も作っていたと聞きましたが、国相手の商売が出来たきっかけは何ですか?

A:当時、農機具を作っていましたが、その時代は国からお金を出して貰い強制的に作らされていたそうです。

Q:自動車の各メーカー間で部品の共有はあるのですか?

A:この業界は共有がありません。この業界はメーカーが変われば部品の形が全て違っているので完成品のオーイーエムとして出回る以外は一つ一つ違ったものを作成しています。
共通の部品がたくさんあればコスト的にも下がるのでしょうが今のところは無いです。

Q:工場内で事故の危険性は無いですか?

A:年に一回くらい小さな事故は有りますが安全対策はしています。

Q:営業時間は?

A:3交代24時間体制です。価格競争の中、24時間製造で回さないと単価は全然合いません。
(製造に関して、せめて2直や3直でないと厳しいです)

Q:メーカー(お客様)に対する工夫などは?

A:金型を作っておけば必ず長く付き合って頂いております。
  しかし定期的な値下げ交渉はあります。又、新しい製品の場合はその都度見積競争となります。

Q:最後に今後の夢について聞かせてください。

A:現在も工場内で汎用エンジンを作っていますが、5年〜10年くらいかけて100cc〜120ccのバイクを作りたいです。
今の段階でエンジンが完成すればその他は出来ます。
また、今後「北条」に2000坪の工場建設を考えています。


取 材 風 景
 


(文/ 横山 伸也)


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